私のモジュール式生物授業

モジュール式教育
10~15分程で1つの単位(モジュール)として1回の授業時間の中で複数の
モジュールを行う授業形式。 2019年ごろより小学校教育において導入が始まり、徐々に浸透している。
授業構成
以下7種類のモジュール(教材や授業時間の最小単位)から構成される。

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身近な体験や中学レベルの知識をふまえたいくつかの発問からなる。単元学習の導入的な役割を果たすモジュールで、動機づけに使用される。発問はできるだけやさしくし、わかりきったことになぜという疑問を持たせるように工夫した。できるだけ学習内容を教えないようにし、知的好奇心をくすぐるようにした。生徒はまず自分の力で考え、その後周囲の人と相談する。少し騒がしくなってくるとしめたもので、時を見計らって一人一人に解答させた後に説明していく。
ねらい
高校での単元学習への興味(中学までの知識整理)
自己診断が成功すると、講義形式の授業は比較的スムーズに進行する。単元学習の中心をなすモジュールである。講義の内容は基礎事項を中心にし、例はできるだけヒトを用いると良い。板書もできるだけ少なくし、重要語句はチョークで色分けするようこころがけ、生徒にも色分けするように促した。
ねらい
単元の学習内容の展開(高校生としての知識発展)
単元学習に関した面白い話からなる。進学校においては、まとめのプリントとして使用されるようになった。重要語句は( )でふせ、講義の内容が全て整理できるように工夫した。自分で書き込み、わからなければ調べ、その上で相談や質問をするようにした。いわば、学習のまとめ的な役割を果たすモジュールである。毎時間新しい知識を詰め込むよりは、大事なことは繰り返しの精神を大切にした。
ねらい
高校での単元学習のまとめ(学習した知識の定着)
「為すことによって学ぶ」、頭で分かりにくい学習内容は体験を通して覚えるようにした。生徒はワイワイ、ガヤガヤ実に楽しそうに作業を進める。しかし、怒らない。けじめさえあれば、授業はにぎやかな方がよい。色鉛筆で色分けしたり、はさみで切り貼りしたり、作図したり。複雑で難解な学習内容を体得的に学習できるモジュールである
ねらい
難解部分の学習の補填(知識を体得する)
理科の授業に実験は欠かせない。事物や現象を実際に観察しなければ、せっかくの知識も死んでしまう。そこで一つの単元に一つの実験を心掛けた。しかし、教科書の実験は面白くなく、うまくいかないことも多い。そこで、なるべく簡単で印象に残るものを選んだ。生徒は実験を実に楽しみにしている。自然を観察する目を養う重要なモジュールである。
ねらい
理科教育としての実験(科学的な物の見方)
視覚によって直接理解できる視聴覚教材も、理科教育には欠かせない存在である。専門書や科学雑誌の図や写真を引用することもあったができるだけ自作した。「細胞分裂」とか「タンパク合成」など動きを伴うものや、「植物の遷移」や「進化」など生徒の目にふれにくい教材には威力を発揮した。生徒の生物観をふくらませるには大変効果的なモジュールである。
ねらい
視覚と聴覚による学習の援助(情報の拡大)
単元学習が終った後は、必ず事後テストを実施した。問題はできるだけ平易なものを選択し、全員が80点以上とれるようにした。その場で答案を交換して採点し、得点の高いものから挙手するようにした。少し勉強してくると満点がとれるので、生徒は競って頑張ろうとする。(点数は平常点に加味した)一連の単元学習のしめくくりとなるモジュールである。
ねらい
単元学習の自己評価(知識の確認))

授業の流れ 一例

上記7つのモジュールへ単元学習を構造化し、単元ごとに自由に組み合わせて授業を行っていく。
(リンク先資料あり)

例1「細胞」 :自己診断例講義読みもの→作業(電顕図)→実験(細胞観察)→事後テスト
例2「感覚」 :作業(錯覚)→講義→読みもの→実験(眼球)事後テスト
例3「細胞分裂」:自己診断→実験(細胞分裂)→作業(カード)→読みもの(染色体)→視聴覚(ヒトの染色体)→
作業(核型分析)→事後テスト
授業の構成