細胞のつくりと働き【読みもの】
生物の体を顕微鏡を使って観察すると、たくさんの小さな部屋が集まってできている。この生物の体をつくっている1つ1つの構造を 1 ( )という。細胞はすべての生物の体をつくる単位であるばかりでなく、1つ1つの細胞の中には生きて生命活動を行なう 2 ( ) とよばれる物質が入っており、生きていくために必要な働きを行なっている。 そのため、細胞は生物の体をつくり、生きていくための生命の基本的な1つの 3 ( )であると考えられている。
- A.細胞の発見
- 16世紀の終りに顕微鏡がヤンセン父子により発明され、今までは見ることのできなかった微小な世界 ( ミクロな世界 ) がつぎつぎと観察できるようになった。 4( )年、イギリスの物理学者である 5( )は、コルクの切片を顕微鏡で観察し、それが小さな部屋でくぎられているのをみて、この小室を細胞( Ce11セル )と名づけた。細胞が発見されたころは、それがどのような働きをしているのかは あまりはっきりしなかったが、 1838年 にドイツの植物学者である 6 ( )が、1839年には動物学者 7( )が、植物も動物も生物の体は細胞からできているという 8( )を発表し、生物の体の基礎となる考え方ができたのである。
- B.細胞の観察
- 細胞は一般には顕微鏡を使わないと見ることができない。観察する材料はふつう光のとおるうすい切片にして観察する。また、細胞はそのまま観察したのでは、無色透明でつくりがよくわからないことがある。その時は染色液という薬(例、酢酸カーミン、ギムザ液 etc )を使って染色するとはっきり見えてくる。
- C.細胞の構造
- 細胞の中で生きていくための活動を営んでいる部分を原形質という。 それは 主に水とタンパク質からなり、大きく3つの部分から構成される。すなわち、細胞の中心に存在する 9 ( )とそれらを取りまく 10 ( )に区別され、最も外側は 11 ( )とよばれる生きている膜でつつまれている。
原形質がつくりだした生命活動をしない部分を 12 ( )といい、その例としては、植物細胞にみられ細胞全体を保護する働きのある 13 ( )や、 やはり植物細胞に発達し細胞の活動によって生じた老廃物や糖類、塩 類、有機酸、色素( アントシアン )などを貯蔵する 14 ( )がある。 またデンプン粒や油 滴、卵 黄などの 15 ( )も後形質にふくまれる。
- D.核
- 細胞の中央にみられ、ふつう1つの細胞に1個みられる球形の部分が 16 ( ) である。 一番外側は 17 ( )で細胞質と区切られ、その内部には色素に 染まりやすい細長い糸状の 18 ( ) と、1~数個の 19 ( )があり、 核液の中に浮かんでいる。染色糸は細胞分裂の時に太く短くなつて 20 ( )に変わり、細胞内にはっきりあらわれてくる。 ここには 21 ( )とよばれる核酸が含まれており、遺伝の働きの中心となる 22 ( )が存在していると考えられている。
- E.細胞質
- 原形質の中で核以外の部分をいい、卵のしろみに似た半透明などろどろした物質からなっている。その中にミトコンドリア、葉緑体、中心体、ゴルジ体などが散在している。また電子顕微鏡を使ってさらに拡大してみると、いろいろな物質が細胞内を移動する時の通路と考えられている 23 ( )や、それに付着した多数の微小な粒子であるリボゾームなどもみられる。
- 24( )‥‥‥動物・植物の両方の細胞にみられる粒状・棒状をした構造で、とくに筋肉などの活動の激しい 細胞に多くみられる。酸素呼吸に関した多くの酵素を含み、生きて活動するためのエネルギーをつくりだすところと考えられている。
- 25( )‥‥‥植物細胞だけにみられる色素体の一種で、光のエネルギーを吸収する 26( )という緑色の色素を含み、太陽の光を利用して 27( )をいとなみ、ブドウ糖・デンプンなどの養分を自分で合成している。
- 28( )‥‥‥電子顕微鏡でやっとみられるような微小な粒子で小胞体に付着したり、細胞質内に浮遊するなど無数にみられる。 生物の体をつくる重要な成分である 29( )を合成する場所と考えられている。
- 30( )‥‥‥とくに動物細胞にみられる構造で、細胞分裂の時に星状体を形成するなど重要な役割をはたしている。最近は下等な植物細胞( ソウ類・菌類 etc)でも発見されている。
- 31( )‥‥‥はじめは動物細胞だけで発見されていたが、最近は電子顕微鏡により植物細胞にも存在が確認された。細胞内での分泌活動に関係し、物質を濃縮して貯蔵したり、必要に応じて分泌したりする。
以下省略