酵素の働き【講義】
1.酵素とは
- “酵素パワー”・・・・・酵素の力で汚れをすばやく分解する。(某洗剤)
- “消化酵素”・・・・・・口の中でご飯をしばらく噛んでいると少し甘くなる。 →だ液中の消化酵素(アミラーゼ)によってご飯(デンプン)が消化され糖(麦芽糖)ができた。 もし、消化酵素がなければ何時間も加熱し続けなければならない。(タンパク質にいたっては強酸を加え数日間もかかる) しかし、酵素があれば、常温でしかも短時間で反応がすすむ。(細胞内で加熱は不可能)(食べて消化に何日もかかれば大変)
※デモ実験:「消化剤によるのりの分解」 障子貼り用ののり(市販)に消化剤(ワカモト)を加えると、ドロドロしたのりが、サラサラした水溶液に変化する。(なめると少し甘い)
酵素 =生体触媒
自分自身は変化せず、微量で生体内の化学反応を著しくすすめる。
- 自分自身は変化しない。(何回でも使える → 微量で働く)
- 常温で著しく化学反応を促進する。(不可能な反応を可能にするのではない)
活性化エネルギーを低下する。(安定した原子間の結合を不安定な状態に)
例)紙に火をつけると燃えて他の物質に変わる。(活性化エネルギー)
※デモ実験:「タバコの灰よる角砂糖の燃焼」(活性化エネルギー低下)→化学変化をおこしやすい状態にする。 - 細胞内で合成され、生体内のあらゆる物質交代に働く。(光合成、呼吸 etc)
(細胞内で働くものが多いが、消化酵素のように細胞外で働くものもある) - タンパク質を主成分とする。分子構造が長いので複雑に折れ曲って、基質とピッタシ合う構造を持つ。
(基質に直接働きかける活性中心をもつ)
2.酵素の性質
①基質特異性
特定の酵素は特定の物質(基質=酵素の働きを受ける物質)にのみ働く。
例)アミラーゼ→ デンプン(デンプン以外には働かない) ペプシン→タンパク質(タンパク質以外は分解できず)
「鍵と鍵穴の関係」……酵素が基質と結合する。(酵素-基質複合体)
活性中心に合わない基質とは結合しない。(阻害剤…誤って結合)
例)アミラーゼ→ デンプン(デンプン以外には働かない) ペプシン→タンパク質(タンパク質以外は分解できず)
「鍵と鍵穴の関係」……酵素が基質と結合する。(酵素-基質複合体)
活性中心に合わない基質とは結合しない。(阻害剤…誤って結合)
以下省略