1.巻頭言
「遺伝が分からない」という生徒が多い。理解できれば遺伝ほど楽しく学べる単元はないと思う。
私の学習では、はじめからメンデルの法則には入らない。
自己診断のプリントで遺伝に親しみ、調査のプリントで遺伝と遊ぶ。遺伝に興味をもったところで、読みもので初めて遺伝の仕組みを考えさせる。何となく遺伝が分かったところで講義に入る。生徒は水を得た魚のごとく、メンデルの法則にむしゃぶり付く。遺伝子記号の自己診断でメンデルの法則を再確認し、その後に事後テストで自己評価する。
例題はできるだけヒトを用い、黒目の遺伝や二重の遺伝を中心に取り上げた。ハエやマメの遺伝だけよりはずっと生徒の反応は良くなった。「遺伝は難しいが楽しかった」これが多くの生徒の感想だった。

